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Kosuke Okahara





Kosuke Okahara
Interview (2021)
 




カルチャーや音楽など、若い頃に夢中になっていたことを教えてください。
いわゆる文化的なものに興味のある人間ではなかったので、特にありません。むしろサッカーに夢中になり、その後は22歳までフリースタイルスキーの選手をしていました。
写真に関心を抱き始めたのはいつ頃で、きっかけは何でしたか?
21歳の時に、知人が戦後の旧ユーゴスラビア (現コソボ共和国) で働いていて、夏休みにそこを訪ねた時でしょうか。今後どうやって生きていこうかと考えていた時期でもあり、戦争が終わったばかりの地域を見て、そういった状況を伝える仕事もあるのかもしれないなと思ったことがきっかけです。たまたま母のカメラを借りて行っていたので、写真も少し撮ったりして、そこから徐々に写真へ傾倒していきました。
写真家や写真作品から影響を受けたわけではないのですね。
そうです。ジャーナリズムに興味を覚えたことが始まりで、それ以前に写真家や作品などに触れたことは全くありませんでした。だから最初はペンでも映像でも何でもよかった。ただ当初から映像は自分にはあまり向いていない気がしたし、魅力もあまり感じなかった。文章は今も書きますが、やはり言語による超えられない壁があります。そういう意味で写真には境界線が無いように感じて。あとは単純に写真の手軽さが魅力でしたね。僕には誰かと一緒にやるというイメージはなかったし、写真はカメラひとつあれば自分一人でできる、そこもよかった。とはいえ当時はそこまで深く考えておらず、明確な理由があったわけでもありません。ただ、写真のリズムのようなものが自分に合っていると感じて、自然と写真へと向かっていったのだと思います。
当初はどのような写真家を目指していましたか?
いわゆるドキュメンタリー写真を撮りたいと思っていました。社会問題とされるようなストーリーを撮影し、発表する、そういうことを考えていました。