きっかけは Gonjasufi の1stアルバム『A Sufi and a Killer』のアートワークだった。極めて少ない要素で構成されているにもかかわらず、比類なきこの音楽のイメージを完璧に表した秀逸なグラフィック。作り手はいったいどんな人物なのかと、辿り着いたのが MRR こと Michael Raymond Russell だ。しかし、彼の本職はグラフィックではなく音楽だった。また彼は、ヴィンテージドラムとアナログ機材を主軸に個性息づく音色を創造するコレクティヴ Drumetrics を率いていた。そこから発信される音源や映像、アートピースのようなレコードなど、どれもが驚愕的なドープさで、知れば知るほど深みにはまった。さらに、眼光鋭く異彩を放つ風貌とは裏腹に、実際の彼は音楽への無垢な情熱を貫く極めて誠実で愛情深い人物だということも、この取材を通して知ることができた。
ともあれ、我々が受けた衝撃を、みなさんにもぜひ味わってみてほしい。