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Koshiro Kihara



今後さらに挑戦したいことを教えてください。
具体的な構想があるわけではないですが、健志郎と一緒に何かできたらと思っています。これまでも二人展はやっているけど、 2 人でリンクした作品を制作するのは結構難しくて。だけど、最近は少しずつ試しながらそういう作品を作っているので、その二人展を将来的にどこかでできたらと。
具体的にどのようにリンクした作品なのでしょうか。
健志郎の作品にはいろいろな人物や場面が登場しますが、彼はそれらが持つ意味を用いるので全てが具象的なんです。だけど、僕がその中から色や形という部分だけを抽出して、そこにセロハンや塗料を使って少しリンクさせたものを作り、その 2 人の作品を並べて見せるとか。もう少し具体的に言うと、例えば、健志郎のジオラマの作品の中から僕が赤い部分だけを抽出して、それらを全て意味や内容ではなく形式に置き換えて色と形で再構成する。パッと見は抽象的に見えるその僕の作品が、横に置かれた健志郎の作品に引っ張られて具象的に見えたり、健志郎の作品が僕の作品の影響を受けて抽象的に見えたりと、お互いの作品が共鳴することで見え方や印象が変わって面白いかなと。
合作ということもあり得るのでしょうか。
やってみたい気持ちはあります。ただ、今の 2 人の作品ではただくっつけるだけだと成立しないと思うので、何か別の形で。とはいえ、それもまだ構想もない状況ですが。
最後に、個人的な創作についての展望はいかがですか。
自分個人の制作については、やりたいことをやっていくだけですね。僕は基本的に飽き性で、少しのことでも割とすぐに不自由さを感じてしまって、「こうしたらもっと自由になれるのでは」ということを常に考えている。だから、頭の中にどんどんと出てくる「次はこれをやりたい」という発想をただ実践していくだけというか。あとは、健志郎が「いい」と言ってくれたそのセロハンの実物を作品として発表するような展示を実現できたらと思っています。