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Stefano Pilati




Stefano Pilati
Interview (2021)





子供の頃からファッションへの関心は高かったのですか? ファッションデザイナーを志したきっかけと、当時憧れていたファッションデザイナーを教えてください。
ファッションデザイナーになりたいという明確な願望を持っていたわけではないですが、幼い頃から洋服やファッションに関心があったのは確かです。イタリアのファッションは1980年代に爆発的な発展を遂げて、多くの新しいブランドが帝国を築こうと道を開拓していました。当時は Giorgio Armani が私の絶対的なアイドルで、彼の厳格でミニマルな現代性に憧れていました。
ファッション業界へ進んだ後、 Giorgio Armani でのアシスタント、 Prada のファブリック開発担当、 MiuMiu のアシスタントデザイナーなど、名だたるメゾンで順調に昇格を重ねていますが、そうした目まぐるしい状況の中で目標としていたものは何ですか?
学ぶことです。ファッションのクリエイションにはいかなる側面にも学ぶ余地があり、いつかは自分自身のファッションを作れるのではないかと感じていました。
 Yves Saint Laurent では最終的にクリエイティヴディレクターを就任し、全ラインを統括しています。素晴らしいコレクションを続けて発表する一方でかなりの重責を担っていたと思いますが、そのプレッシャーをどのように乗り越えたのでしょうか?
正直なところ、あの頃は想像を絶するほどのプレッシャーを抱えていました。けれど、幸福と感謝の思いに満ちていたので、重圧に屈するなんてことを決して自分には許せなかった。そうした中でプレッシャーと戦い、自分の平衡を保つための解決法はスポーツだと、興味深い経緯を辿って気づくことができました。