| English | Japanese |
Stefano Pilati



上記の初コレクションの映像をはじめ、昨年公開された『DOMESTIC (between wars)』などのフィルムも素晴らしかったです。加えて、 Random Identities ではこれまでに Fanzine も発表しています。映像や写真という表現の可能性について見解を聞かせてください。
ありがとう。写真や映像、スタイリング、アートディレクションは、自分のデザインと美学の同一線上にあります。だからこそ、イメージヴィジュアルのほぼ全てを自分で制作しているのです。
イメージ制作は自身で手がけているのですね。そうした技術はどのように習得したのですか? やはり一流のフォトグラファーやアーティストたちとの仕事の経験から得たものが大きいのでしょうか?
21歳の頃、私はフリーのスタイリストとして Vogue の出版物やキャンペーンを手がけていて、その後に就いた仕事や役職でも、ヴィジュアル制作に関することは全て学ぼうと常に現場に立ち会っていました。YSL を皮切りに自分の作品を撮る機会ができて、それらの写真は出版物やルックブックにも採用されました。私の写真は自分のクリエイションを表現するための延長にあり、そのため、他のフォトグラファーがレンズ越しであるのに対して、私は自らの視点で捉えているように感じていました。とはいえ、プロのトップフォトグラファーと組めたからこそ私もアートディレクションやスタイリングを手がけることができ、また、ファッションデザイナーに終始するだけでなくクリエイティヴディレクターとしての本来の使命をやり遂げることができたのだと言えます。