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Stefano Pilati



 Random Identities の服はどんな人に、どのような意識で着てもらいたいと考えていますか?
明瞭たる「味わい」のある人。文化、教養、マナー、素質、独自性を含めて、私にとって「味」が全てだと言えます。
なるほど。最近のあなたの写真を拝見しましたが、とても味わいのある姿でした。そうした「味」は特別な意識や学ぼうとする向上心を常に持っていてこそ身に付くものだと考えますか?
味わいとスタイルは野心的な方法で身に付くものではなく、日常の習慣として洗練されていくものであり、それは終わりのない旅のようなものです。自分が何者なのか、ひいては、本当の自分をどのように受け入れ、愛し、映し出すのか、そうした気づきと密接に関係しています。それに、見た目も誠実でなければ自分を心から好きになることはできませんし、気持ちよくいられません。また、私は着るものを通して自分のムードを表します。内外を問わず、ただ自分らしくいるだけで、他の誰かのようになりたいと願っている余裕などありません。
ファッションデザイナーとして一貫して抱いているフィロソフィ、また、経験を重ねたことで変化した意識について聞かせてください。
ファッション、特にスタイルは、日々学んで洗練されていくものです。私にとって学ぶことに際限はありません。正直であり続けるために自問自答することは自分のデザインにも現れるのだと学びましたし、私はこうした誠実さの形を大切にしています。