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A Series as the Door:
Hypothetical Plants
Carolina Moscoso



繊細な線に鮮やかな配色でソリッドに彩られた Carolina Moscoso のドローイング。一見すると無機質にも映るのに、そこはかとなく好奇心がくすぶられるのは、その絵の世界に得体の知れない気配が漂っているように感じるせいだろうか。中でも『Hypothetical Plants』に登場する植物は、ひとつひとつが個性を持つモンスターのようで、発想の柔らかさが際立つ突飛なフォルムは愛嬌があり、奇妙な魅力を放っている。ディテールに宿る可能性を探求しようと、自ら設けた制約とルーティンの中で直感的に描かれるこのシリーズは、彼女の生の感性にどこまでも近い作品なのかもしれない。