そこからペインティングに?若い時にペインティングはやっていたけど、久々に。海外での初個展で、それまでのグラフィックデザイナーとかイラストレーターの自分がやる個展とは決定的に違うわけですよ。前回はキュレーターだったタカさんがその個展にはお客さんとして来る。「絶対にあいつを唸らせてやろう」みたいな感じで結構本気で描いて。そうしたらタカさんが「五木田くん、完成度高いし、マジでいいよ!」って作品まで買ってくれた。あんなに辛辣なことを言っていた人が「五木田くんはやっぱりなんか持っているよ!」って。もう「やったー!!」って感じでしたね。その時は日本からも友人が15人くらい自腹で来てくれてね、嬉しかったですよ。
そこからは海外での個展やグループ展が目白押しですよね。その初個展を見に来ていた LA の Honor Fraser Gallery のオーナーが「うちでやらないか」と誘ってくれて、 NY の次は LA で個展(「Vanity Drunko」2007年)をやって、そのあたりからようやく「絵で食っていけるかもな」と思い始めた。それで日本に帰ってきたら今度はタカ・イシイからオファーが来て……