こうしたボツ作品もキュレーションすることでようやく手放すことができるし、新たなスタートが迎えられる。それに『FIN?』に掲載すると、それらを別のプロジェクトに活用することもできない。僕らが怠けることなく新たなアイデアやコンセプトを生みだすよう、『FIN?』はスタジオのクリエイティヴィティに貢献してくれたとも言えるよね。無料でダウンロードできるデジタルZineとして毎月リリースし、 D.I.Y を文字って「Print It Yourself」という意味の P.I.Y という言葉を使っていた。リリース後はみんながどう使おうと自由だったから、部屋に飾ったり、アートワークとして活用する人もいたよ。『FIN?』は 3 年間続け、半年ごとに印刷版もリリースしていたけど、スタジオの仕事量が増えてきたから、手放さざるを得なくなった。大型の出版物として再出版の案もあったけど、まだ確実な話ではないよ。 それから、「SOOT」は『FIN?』とは全くの別物で、僕らとは何の関係もない。僕らはこの開発者とすごく仲が良くて、テスト段階から参加してソーシャルコンテンツを作っているだけ。「SOOT」はまだ開発中とはいえ世界初のヴィジュアルファイリングシステムで、幸運なことに、僕らの作品の遊び場を作ってもらえたんだ。僕らのウェブサイトに設置したこの遊び場には、未公開作品、参考画像やスケッチなど、5000枚以上の画像が掲載されている。本当にクレイジーなシステムだから、ぜひ見てみてよ。