| English | Japanese |
Tomoo Gokita





元ネタをそのまま描いているものもあれば、ヒントにしているものもあって、これを見ると、たぶん全部「このネタがあの絵になった」とか、照らし合わせできると思いますよ。モノクロの時はこういうものから着想を得て描いていましたが、カラーにしてからは基本的に何もないんですよね。
そうなると描き始めの物理的なきっかけがなくなりますよね。
だから即興的にいきなり描き始める。僕は抽象画も大好きなので毎回チャレンジはするんですけど、途中で「やっぱりこれは俺の絵じゃねえな」と、結局具象的な絵になっちゃう。大抵いつも最初は適当に遊びながら描いたり消したりしていて、そうすると描いたものがなんとなく人のお尻とか足みたいになってきて、「じゃあ、こういうふうにしよう」と進めるうちにだんだんと形が出来てくるんです。
最初に浮かんだイメージを描くのではなく、徐々に形が見えてきた段階で自分の中のリソースを反映させていく?
例えば「家族のポートレートを描こう」とか具体的な発想があって、頭の中に浮かんだものを描いていくことはありますよ。だけど、以前のように物質的なネタを見て描くわけじゃなくて、なるべく素の状態で考えていく感じです。