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Koshiro Kihara



抽象と具象を行き来している感じですね。
そうですね。抽象と具象のどちらかだけということではないので。いろいろな意味合いのベクトルで少しずつ異なる抽象と具象があって、それによってアプローチは変わるし、おのずとシリーズごとに作品も変わっていきます。
そんなふうに模索しながら創作を重ねて、時折その意味を考察して、それをずっと続けていくにはかなりの情熱が必要だと思うのですが、その情熱の源になっているものは何でしょう?
基本的にはモチベーションは高くて、それは常にやりたいことがあるからです。「こういうものを使ってみたらどうかな」とか「こういうことを試みたら面白そうだ」という発想が浮かぶと、それを自分が一番に表現したいと思うし、その結果も最初に見てみたい。そういう気持ちが原動力というかモチベーションになっていますかね。
「具象と抽象」という言葉では説明しがたい概念を探求していますが、  “わかりやすいこと”   が重要視されがちな現代において、アーティストとして社会に伝えたい価値観やテーマはありますか。
なんですかね。自分としては何かわかりにくいものを作っているつもりはないし、ステートメントも基本的には短くて、説明しすぎないようにしています。僕の作品はさほどコンセプチュアルではないし、絵を見れば全部わかると自分では思っていて、もちろん捉え方は人それぞれでしょうが、自分の主張は全てその絵に入っているので、言葉で説明しなくてもわかるものかなと。