Update: 00th July 2021
by
THE NORTH FACE:
window
『window』
遡ること56年前、THE NORTH FACE は1966年の創業当初から「自然保護の大切さを世界に広めること」をブランドの方針の 1 つに掲げ、さらに同時期より「装備の消費量を削減することは環境保護にも繋がる」という理由で全製品に生涯保証を設けている。これは、今も続く地球温暖化対策の土台となった気候変動枠組条約が地球サミットで採択されるより20年以上も前のことだ。自然をフィールドとするアウトドアのブランドなのだからそれは当然と思う人もいるかもしれない。けれども当時、環境意識をしっかりと持つ企業がどれほどあったかといえば、決して多くなかったことは想像できる。なにしろ前述の地球サミット開催から30年経った今ようやく、環境破壊や気候変動の問題は他人事ではなく我々全てに関わる地球規模の課題なのだと、私たちは個人レベルでも認識するようになってきたのだから。

1966 / The North Face legend begins

1968 / LIFETIME WARRANTY
ブランドや企業の名前や製品は知っていても、そのブランドの根幹となる理念や姿勢の変遷を知る機会は少ない。しかし、サスティナビリティという考えが浸透し始めた現在の社会において、「買う」という行為は単純に「消費」だけに直結するものではない。「買う」という行為、それは消費者側から供給側への「意見」にもなり「賛同」にもなり得るのではないかと思う。つまり、企業理念や背景を知った上で製品を選び購入することは、この消費社会で自分の意見を反映することに繋がるのではないだろうか。