Emma Kohlmann





 

Emma Kohlmann



世界は生活のあらゆる面においてさらなる創造性を必要としているし、慣例から脱しさえすれば、創造性は多くのことで役立つと思います。









Emma Kohlmann
Interview (2020)





コロナによる自粛中はどのように過ごしていましたか?
友人にポストカードを書いていました。できるだけ多くの友人に送りたくて、毎朝早くに起きてから数時間はポストカードを書いて過ごしました。小さな町に住んでいるので隔離されることには慣れていますが、友人を近くに感じたかったし、彼らとの繋がりを保つためにポストカードを送るのは素敵な方法だと思って。また、姉と一緒によく近くの山まで足を運んでは 1 ヶ月間ずっと山登りをしていました。
 PAM から「Positive Messages」への参加依頼を受けた際の率直な感想は?
この連絡をもらった時は 2 人に心から感謝しました。自分への課題ではなく、他の何かのためだけに創作するという発想にすごく惹かれたし、世の中が暗く沈んでいる時だからこそ、力になるような感情や思いやりを届けるのは素晴らしいことです。人々を励まそうと取り組めることはとても重要だし、時に誰かが何かを作るよう促してくれると気が晴れることもありますよね。
このプロジェクトへ寄せた作品について、それを選んだ理由や背景を教えてください。
作家の Ursula Le Guin が大好きで、2018年に彼女が亡くなった後まで遅ればせながらも彼女の作品を学んでいました。彼女の言葉と私に似たようなものを感じると、PAM が彼女の著書を読むよう勧めてくれたのです。彼女のエッセイ『 The Carrier Bag Theory of Fiction ずだ袋理論)』はある意味、直感と蓄積というレンズを通したクリエイティヴィティの美しい例えです。私たちが大事にしているものや豊かさの象徴、そして、真実を保持するもののコレクションとしてキャリーバッグは語られます。平穏としたこの文章にある美しさがとても好きで、Le Guin は暴力によるテクノロジーの歴史を剣や棒のように「殺しの道具」「外向きのエネルギー」という言葉で表しています。また、女性は人類にとって重要かつ神聖なものを保つ容器であり、その神聖なる女性の内で歴史は機能するという考え方も好きです。Le Guin の著作に関連したアートワークはパンデミックの数ヶ月前に制作したもので、その大半は水彩絵具と墨で描いています。また、Carl Jung やサイエンスフィクション、パラレルワールド、インターセクショナリティ、原始文明など、Le Guin と同じようなものからインスピレーションの多くを得ています。絵を描く際は直感に従い、見たり読んだりしたものを通してアイデアを得ますが、こうした概念的なアイデアを計画立てることは滅多にありません。彼女の文章と同じ比喩(メタファー)を自分のアートワークに見いだすことは興味深い作業で、より潜在意識に近いレベルでこの執筆方法と結びついている気がしました。また、偶然的な繋がりがあることにも気づき、なにより Le Guin は自分が作るものを理解する言語を私に与えてくれました。