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Frank Bretschneider





アルバムのリリースごとに新たなアプローチや解釈がうかがえますが、アルバム制作に入る際はテーマや方向性、もしくは抽象的なイメージや新たな課題などを持っていますか。また、制作の始点となるアイデアはどのように見いだしますか?
ここベルリンは活気に満ちた街で、コンサートやギャラリーに出向くのも好きですし、音楽もたくさん聴いていて、インスピレーションに事欠くことはありません。なので、「そうだ、これだ!」とひらめく時もあるのですが、形にするには時間を要するし、その間に他のプロジェクトが入ることもあって、新しいアルバムの完成に数年かかってしまったり、その間に方向性が変わってしまうこともあります。
でも、特定のプロジェクトに取り組む時などは、締め切りやスケジュールが決まっているので、わりと迅速に進行します。例えば、2012年に旧 STASI 刑務所で行なわれたサウンドインスタレーションの一部として作曲した『Isolation』や、EMS Stockholm でのスタジオ・レジデンスの成果として2015年に制作した『Sinn+Form』、カールスルーエの ZKM で行なわれた raster-noton でのライトインスタレーション「white_circle」のために2016年に作曲したサウンドなど。それから、2019年のアルバム『abtasten_halten』は、サウンドインスタレーション「raster.labor」のためのレコーディングから再び制作しました。