特にクリエイティヴに関して、今後の世界はどのように変化していくと思いますか?
毎日がエモーショナルなジェットコースターみたいだよ。とにかく、自分の息子には安全な環境で子供時代を心置きなく過ごしてほしい。僕らは今、都会を離れて暮らしているから以前とは生活のペースが異なるけど、クリエイティヴな感覚をシフトすることを含めて、今の暮らしを楽しんでいるんだ。
あなたが NYC を離れたことに少し驚きましたが、お子さんの環境を考慮して引っ越しを決めたのですか?
この時期に NYC に留まっている人たち全てに敬意とエールを送りたい。ある意味で彼らは報われているんじゃないかな。このパンデミックの間は特殊な時期だと思うから、生活費を削りながらも何か違うことをしたいって友達にも話していたんだ。それに、どちらにせよ僕らは LA に引っ越すつもりだった。 3 月から 4 月は LA に滞在していたけれど、そこで部屋を借りる代わりにコロラドに来た。それも明確なプランがあったわけじゃなくて、家族のために最善の時間を作りたかっただけで。そのうち NYC に戻るかもしれないし、もしくは LA へ移るかもしれないけれど、今のところは快適に過ごしているよ。
父親になったことで考え方や生活に変化があったと思いますが、写真家またはアーティストとしてのスタイルや姿勢にも変化はありましたか?
子供を持ったことで暗くて憂鬱な題材への関心が無くなったよ。彼が生まれる以前は少なからず夢中になっていたテーマだったけどね。アーティストやミュージシャン、そしてデザイナーでさえも、僕が好きなクリエイターたちはみんなストーリーテラーのようなもので、それぞれのやり方で物事を共有し、何かを感じさせてくれる。自分の感覚を生かしてストーリーを伝えるベストな方法が、僕の場合は写真と映像なんだ。ただ、この20年間で写真自体が劇的に変化したし、その様子を目の当たりにしてきた。写真はどこにでもあるものになったし、デジタル化によって明らかに僕らの生活の一部になったからね。
日々の生活や創作活動の中で、現在最も大切にしていることは何ですか?
重要なのは、その瞬間に存在しているということ。政治の変革、環境への意識、人種やジェンダーの進歩にはすごく期待しているし、今は多くの人々がこれら全てに関して考えを巡らせていると思う。クリエイティヴな創作という点では、ベストを目指して今取り組んでいることを継続していくだけだね。自分の作品に興奮できたなら大抵それは最高の作品ってことなんだ。
読者に対して、未来へ向けたポジティヴなメッセージをいただけますか?
人生は貴重なもの。時間やクリエイティヴィティを愛する人と共有してほしい。自転車に乗るとか、幸せになれる何かを探すとかね。