Yoshirotten








Takakahn さんとの音楽ユニット YATT としての作品ですよね。YATT は10年ぶりの再始動ということですが、なぜこのタイミングだったのでしょう?
10年ほど前に書いたプロフィールで、2020年には何かしらをリリースするって宣言していたので。当時は2020年なんて随分先のことに感じていたし曖昧な将来像だったけれど、去年あたりから「いよいよ2020年だから、そろそろやろうか」って。でも、この10年間、僕はこの YAR という事務所を立ち上げてデザインの仕事を続けてきたし、相方も相方でヴィンテージの機材を揃えたり、すごく努力して勉強をして音楽制作のスキルを身につけてきた。二人ともマイペースなので具体的なリリースは未定ですが、お互い確実に進化していると思うので、今後の活動を自分でも楽しみにしています。
今回のパンデミックによる世界の変容は、自身の創作にどんな影響を与えましたか? また、特にクリエイティヴに関して今後の世界はどう変化していくと思いますか?
この状況によって、本当に必要なものや大切なものに気づいたとしたら、自分たちがクリエイトしてできることは何なのかが鮮明になった気がします。また、今回の PAM のように、情報だけでなく意思や表現がインターネットの世界を通してより広がっていくのではないでしょうか。一方で、直接観たり触れたりする体験はより貴重になっていくように感じます。
そうなると鑑賞側のニーズや環境も変化していくと思いますが、それに対して今後どのような形で作品を発表していきたいと考えていますか?
これは以前から考えていたのですが、ランドアートのようなことをやってみたいです。ギャラリーのホワイトキューブの決められた空間に作品を展示するのではなく、もっと野外で、自然の中で、その環境を使った作品や天候さえ考慮した見せ方に挑戦してみたい。以前であればその場に来てもらうまでの苦労が支障になっていたけれど、今はインターネットで配信できるし、衛生中継も可能になると思う。一方で、その場所へ実際に足を運んでライヴで見なければ体感できない領域もあるだろうし、両者の楽しみ方があるという点も魅力に感じます。