2015年のブランド創設から 7 年経ちますが、ファッションデザイナーとしての変遷を自身でどう捉えることができますか?
2015年の春夏コレクションを BEAMS JAPAN で発表してから、この数年間でブランドは目覚ましい成長を遂げました。現在では世界中で販売され、ロンドンファッションウィークでコレクションを発表し、パリでショールームを開くなど、新たな領域にまで発展しています。素晴らしいブランドとのコラボレーションを重ね、さらに今年はロンドンの Soho で初のポップアップショップを開催するなど、僕のデザインを新たな視点でいかに解釈することができるかを示してきました。LVMH の BFC 賞やロンドンファッションウィークでのショーケースの助成金など、さまざまな機会や受賞も得て、ブランドとして確かな成長を実感しています。今後もブランドは成長を続けていきますし、どんな機会や出会いが訪れるのか楽しみです。
ファッションデザイナーとしての喜びを最も強く感じるのはどんな時ですか?
デザイナーとしての最大の喜びは、僕の作った服が日常的に着られることで、それによって多くの人が繋がりや大きなコミュニティの一員であることを感じている様を目にすると嬉しくなります。また、僕の服を着たミュージシャンやアーティストが彼らのクリエイティヴな世界を楽しんで交流し、パフォーマンスがよりパワフルになったと感じられた時も嬉しいですね。誰かが僕の服を着て、それを無意識に評価したり称えていたり、そして、その人と調和しているのを見ると、すごく力強い気持ちになれるのです。それから、僕が取り組んでいるチャリティプロジェクトを通じて、自分がもたらすことのできる変化を知ることも喜びに繋がります。例えば、 Tomorrow’s Warriors というグラスルーツジャズ団体と一緒に仕事をしたり、彼らの会社をサポートしたり、昨年は NOW Gallery で僕の作品とコラボレーターにまつわる展覧会を開催しました。つまり、ミュージシャンであれチャリティであれ、僕のデザインやクリエイティヴなヴィジョンがポジティヴな形でコラボレーターや個人に影響や変化を与えることができた時が一番嬉しい瞬間なのかもしれません。