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Front de Cadeaux





2014年の初リリース以降、作品を追うごとに F2C としてのスタイルがより明確になってきているように感じますが、自身では音楽家としての進化や変遷をどのように捉えていますか?
Maurizioエレクトロニックミュージックに限らず、それぞれがあらゆる音楽の方向性に関わって、常に多くを発見している。そうしながら、僕らのプロダクションはゆっくりと変化してきたんじゃないかな。
Ugo楽曲制作のプロセスや DJ としての経験が、メッセージを発展させるためのエネルギーやインスピレーションを与えてくれる。その経験が徐々に自信へと繋がってきたんだと思う。
日本で DJ したことはありますか。また、日本のダンスミュージックやクラブシーンに対する印象は?
Maurizio残念ながら日本にはまだ一度も行ったことがないんだ。でも、90年代初頭には、ピチカートファイヴFantastic Plastic Machineカヒミ・カリィといったポップスから、細野晴臣コシミハルYMO などのエレクトロニックまで、日本の音楽を多く聴いていた。あと、Dumb Type池田亮司のようなエクスペリメンタルもよく聴いたね。
Ugo10年以上前になるけど東京を訪れた時に DJ DSKE と出会った。東京やそこでのパーティには驚かされたし、あの街と特別な雰囲気がすごく懐かしいよ。
F2C として好きな場所で好きなようにパーティを開くとしたら、どんな空間やラインナップを希望しますか?
Maurizio場所は、非公式でありながら安全な空間を選ぶかな。ラインナップは、ライヴ演奏 (アンビエント、ウェーブ、エクスペリメンタル) から始まって、その後、僕らの 6 時間から 8 時間に及ぶ DJ セットになるだろうね。
Ugo僕も同じく。個人的にも実験的な長いリスニングセットから始まるパーティが大好きで、ローマでオーガナイズしているパーティはほとんどがそんな感じだよ。
 Spotify や Bandcamp など、多くの人が音楽配信サービスで新しい音楽と出会い、楽しむことが一般化した現状をどのように捉えていますか?
Maurizio僕らのレーベルに関して言えば、Spotify によって一部のリスナーが僕らの音楽を見つけてくれることは確かだけど、商業的な影響はまだまだだね。 Bandcamp については、レーベルに依存せずに音楽制作できる良い手段であることは間違いない。インディペンデントの音楽産業は伸び悩んでいるし、もっと効果的な流通手段が必要だろうね。
今年の夏も多くのパーティに参加したと思いますが、一番のエピソードは何でしたか?
Maurizio緊急手術のために夏が中断されてしまって、多くのライヴをキャンセルせざるを得なくなったんだ。でも、Antinote の Zaltan との Back to Back はとてもいい思い出だし、BBK Live Festival では Ivan SmaggheCosmo Vitelli が一晩中スローテンポでプレイしてくれて、すごく楽しめたね。
UgoBilbao の BBK は確かに楽しかったし、オイペンの Meakusma Festival も最高だったよ。
F2C としての今後の予定、また、あなた自身の展望を聞かせてください。
Maurizioアルバム『We Slowly Riot』が Antinote から最近リリースされたばかりで、今後数ヶ月は一緒に制作に打ち込むつもり。9月3日の Meakusma でのライヴがフェスティバルシーズンの締めくくりで、以降 9 月は DJ Athome としてブラジルをツアーで軽く周る予定。2023年にはもっと多くの音楽をリリースするつもりだから楽しみだよ。
Ugo  1st アルバムが発売されたし、すでに新しい作品のアイデアもある。それに、コンピレーション『Supreme Rallentato』の新作も Bandcamp でリリースするし、僕のスタジオ Pescheria とレーベルでも新たな作品をたくさん発表する予定だよ。