P.A.M.
Nigh Magazine Issue 1
Interview 1
with

P.A.M. は言わずと知れたひとつのファッションブランドだが、それ以上に Misha と Shauna という 2 人そのものであり、また、物事を生み、問題を提起してメッセージを発信し、感情を響かせて変化を続ける、2 人の有機的な創造物だとも言える。そんな P.A.M. の原点にあるのは、20年以上も前に瞬くように繋がれた 2 人の特別な絆だ。運命の赤い糸という古い言い回しが日本語にはあるが、彼らの出会いはまさしくそうであったとしか思えない。それを強く実感したこの取材は「良いものはできるかぎり共有したい」という P.A.M. の姿勢が体現されたプロジェクト『Positive Messages』を軸に据えて、昨年秋から始まった。年をまたいで何度も重ねたメールインタビューで 2 人は、躊躇のない正直な言葉で今の思いや意識をしっかりと伝えてくれている。また、ロックダウン中のスナップだと送ってくれた写真には、メルボルンの美しい自然と共に眩しく愛おしい瞬間が刻まれていて、それもまた彼らからの「ポジティヴなメッセージ」として受け取ることができる。


Photos by Piotr Niespuj

P.A.M.


僕らは価値が割り当てられたものを評価しがちだけど、アートをはじめとするあらゆる産業において真に価値のあるものは何なのかを見直すべきだし、そうなることを願っているよ。








P.A.M.
Interview (2020)




ブランド創設から20年経ちますが、 PAM の成長や変遷を自身ではどのように捉えていますか?
Shauna:私にとって PAM は自分の人生から切り離せない存在です。例えば、誰かが職場へ行き、そこで友人を作るのと同じように、物事をどのように捉え、旅をどんなふうに楽しみ、どんな経験を味わうのか、PAM はそうした私の生き方の一部であって、人生と共にあるもの。この20年間で私は成長も変化もして理解を深めたけれど、世界の変化と同じように理解もまた時間の経過と共に変わっていきます。今後もたくさんのことを学んで経験していくだろうし、それを楽しみにしています。
今のあなたにとって PAM はどのような存在ですか? また、PAM の今後の可能性についても意見を聞かせてください。
Shauna:それもまた私の人生と同様です。今後も発展と進化を重ねていくだろうし、変化していくことも私たちには重要です。これからも PAM が “声” を出し続けてくれたらいいなと思います。
Misha:PAM は僕らの “声” そのもの。今は本当にたくさんのプロジェクトを進行中で、創造性や変化、エネルギーに満ちたポジティヴなアイデアを共有する機会に恵まれて、心から感謝しているよ。
ひとつのブランドを20年間続けてきた過程には多くの喜びと共に困難もあったと思います。その中で夫婦だからこそ成し得たことがあるとすれば、それは何でしょうか?
Shauna:Misha と私の関係はとても緊密で、彼が何であるのか、また、私が何であるのか、それを知るには近すぎて、理解しようとすることすら意味が無いように感じます。ただ最初から分かっていたのは、私たちの関係は本当に特別だということ。出会った瞬間に世界の全てが一変しました。私たちが知り合った時にはお互いに交際していた人がいたけれど、私と Misha の結びつきが強すぎて一緒にならざるを得なかった。 2 人で共に世界を構築すべきだということがはっきりと分かったのだと思う。それは理屈や思考を抜きにした強い衝動で、それこそがあるべき姿なのだと感じました。それから20年経った今も私たちはまだ恋をしていて一緒に冒険を続けています。そして、今でも強い使命感と戸惑いを抱いているんです。